「眠れない」を根本から治す!薬に頼らない不眠治療と「寝酒」の意外な真実【医師・専門家監修レベル】
「布団に入っても目が冴えてしまう」「夜中に何度も目が覚める」……。そんな不眠の悩みを抱えていませんか?実は、日本人の多くが睡眠に問題を抱えています。
「とりあえず寝酒で…」と考えている方は要注意。実はその習慣が、不眠を悪化させているかもしれません。
この記事では、最新の医学データに基づき、アルコールが睡眠に与える本当の影響と、薬だけに頼らない「不眠症の正しい治療法(認知行動療法)」についてわかりやすく解説します。
【衝撃】「寝酒」は睡眠の質をボロボロにする
「お酒を飲むとぐっすり眠れる」と思っていませんか?
確かにアルコールには入眠を促す作用がありますが、睡眠全体で見ると「百害あって一利なし」と言っても過言ではありません。
脳波レベルで質が悪化する
専門的な検査(脳波測定)を行うと、アルコールが効いている間の睡眠は、「深睡眠(深い眠り)」が出なくなり、質が明らかに悪化することがわかっています。
さらに、アルコールの分解産物であるアセトアルデヒドの覚醒作用により、睡眠の後半で「中途覚醒(夜中に目が覚める)」が増え、睡眠が分断されてしまいます。
「寝酒」がやめられなくなるワケ
寝酒を続けると「耐性」がつき、同じ量では眠れなくなります。その結果、飲酒量が増え、さらに睡眠が悪化するという悪循環に陥ります。
日本は世界的に見ても寝酒をする人が多い国ですが、良質な睡眠のためには、「寝床に入る4時間前まで」に飲み終えるのが理想です。
世界のスタンダード!薬に頼らない「認知行動療法」とは?
不眠症治療というと「すぐに睡眠薬」というイメージがあるかもしれませんが、現在の世界のガイドラインでは、薬よりも先に「認知行動療法(CBT-I)」という生活習慣の改善が推奨されています。
ここでは、自宅ですぐに実践できる2つのテクニックを紹介します。
1.眠くなるまで布団に入らない(刺激制御法)
「眠れないのに無理やり布団の中にいる」のは逆効果です。脳が「布団=眠れない場所(苦痛な場所)」と学習してしまうからです。
実践法:布団に入って15分(感覚でOK)経っても眠れない場合は、一度別の部屋やソファに移動しましょう。そして、眠気が来てから布団に戻ります。
これを繰り返すことで、脳の「布団=眠る場所」という条件付けを取り戻します。
2.睡眠時間をあえて制限する(睡眠スケジュール法)
「昨日は眠れなかったから、今日は早めに布団に入ろう」としがちですが、これも間違いです。長く布団にいても、浅い睡眠がダラダラ続くだけで熟睡感は得られません。
実践法:実際に眠れている平均時間(例:6時間)に30分足した時間(6時間半)だけを「布団にいていい時間」と決めます。
あえて起きている時間を増やし、脳に「睡眠負債(眠気)」を溜めることで、夜にストンと深く眠れるように調整します。
もし薬を使うなら?「睡眠薬」の最新常識
生活習慣の改善でも治らない場合、薬物療法が検討されますが、薬の選び方も昔とは変わってきています。
「ベンゾジアゼピン系」は減らす傾向に
かつて主流だった「ベンゾジアゼピン系」の睡眠薬は、ふらつきによる転倒リスクや、依存性(やめにくくなる)、長期使用による認知機能への影響が懸念されています。
特に高齢者では、これらの薬は「可能な限り控えるべき」とされています。
最新の「オレキシン受容体拮抗薬」
現在、第一選択として推奨されているのが「オレキシン受容体拮抗薬(デエビゴ、ベルソムラなど)」です。これは脳の覚醒スイッチをオフにする新しいタイプの薬で、依存性が少なく、自然な眠りに近いとされています。
医師と相談し、自分に合った薬を選ぶことが大切です。
「眠れない」の裏にある別の病気かも?
「不眠症だと思っていたら、別の病気だった」というケースも少なくありません。
- 睡眠時無呼吸症候群(SAS): 大きなイビキや日中の強い眠気がある場合、睡眠中に呼吸が止まっている可能性があります。これは高血圧や心臓病のリスクを高める危険な状態です。
- レストレスレッグス症候群(むずむず脚): 夕方から夜にかけて脚がむずむずしてじっとしていられない病気です。鉄分不足などが原因のこともあります。
「ただの不眠」と自己判断せず、専門医(睡眠外来やかかりつけ医)に相談することが解決への近道です。
まとめ:睡眠は「脳のメンテナンス時間」
睡眠不足は、脳のパフォーマンスを「ほろ酔い状態」と同じレベルまで低下させます。睡眠は、パソコンで言うところの「オフライン・メンテナンス」のようなものです。電源を切って休ませることで、情報の整理が行われ、翌日またサクサク動けるようになります。
まずは「寝酒」をやめ、「眠くなってから布団に入る」ことから始めてみましょう。