「高血圧ガイドライン2025」知っておくべき10のポイント
高血圧は日本人に最も多い病気の一つです。
しかし実際には多くの人が「少しくらい高くても大丈夫」と思っています。
2025年の高血圧ガイドラインでは130/80未満を降圧目標としました。
高血圧の理解のために「10のファクト(事実)」が示されています。
今日はその中から、特に重要なポイントを紹介します。
① 高血圧は脳や心臓などの病気の重要な原因
高血圧は、以下の発症リスクを高める病気です。
- 脳卒中
- 心筋梗塞
- 心不全
- 腎臓病
- 認知症
つまり高血圧は多くの重大な病気の出発点となる病気です。
② 高血圧は日本人の死亡原因の大きな要因の一つ
高血圧は日本で最も多い生活習慣病の一つで、年間17万人以上が高血圧に関連した病気で死亡していると報告されています。
これは決して軽い病気ではありません。
③ 日本の高血圧患者の多くは十分にコントロールされていない
日本の高血圧患者は約4300万人といわれていますが、血圧がきちんとコントロールされている人は3割程度しかいないとされています。
つまり多くの人の治療が不十分な状態にあります。
血圧は「症状がないから大丈夫」ではなく症状が出る前に管理する病気です。
④ 血圧を10mmHg下げると脳卒中や心臓病のリスクが減る
研究では収縮期血圧を10mmHg下げるだけでも脳卒中や心血管病のリスクが大きく減少することが示されています。 少しの改善でも大きな意味があります。
⑤ 血圧が130/80mmHgを超えると心血管リスクが高くなる
最近の研究では130/80mmHg以上になると脳卒中や心臓病のリスクが高くなることが分かっています。
そのため血圧管理は早い段階から重要とされています。
⑥ 生活習慣の改善が血圧管理の基本
血圧管理には、以下のような生活習慣の改善が重要です。
- 減塩
- 適度な運動
- 体重管理
- 節酒
- 禁煙
これだけでも血圧が下がることがあります。
⑦ 日本人は塩分を摂りすぎている
日本人の平均塩分摂取量は約10g/日とされています。
しかし高血圧患者では6g未満が推奨されています。 減塩は高血圧治療で最も重要な対策です。
⑧ 多くの患者で薬物治療が必要になる
生活習慣の改善だけでは、血圧が十分に下がらない場合があります。その場合には降圧薬による治療が必要になります。
現在の降圧薬は安全性が高く、多くの研究で脳卒中や心臓病を予防する効果が確認されています。
また血圧を十分に下げるために、2種類以上の薬を組み合わせて治療することも珍しくありません。
その場合には、2つの薬が1錠になった配合薬を使用することもできます。
⑨ 降圧治療は害より利益が大きい
降圧薬には副作用が心配されることがありますが、多くの研究で降圧治療による利益は副作用などの害を上回ることが示されています。
そのためガイドラインでも、適切な降圧治療を行うことが強く推奨されています。
⑩ 家庭血圧の測定は診療にとても重要
家庭で血圧を測ることで
- 白衣高血圧
- 仮面高血圧
などを見つけることができます。
また家庭血圧は診察室血圧よりも心血管病の予測に役立つとされており、ガイドラインでも家庭血圧測定が強く推奨されています。
まとめ
高血圧は症状が出ないまま血管を傷つける病気です。
だからこそ「まだ大丈夫」ではなく「早めに対策すること」が大切です。
- 生活習慣
- 薬物治療
- 家庭血圧測定
これらによって予防や管理が可能な病気でもあります。