カリウムの働きをわかりやすく解説|高血圧治療の新常識!腎機能障害における注意点とは
健康診断で「血圧が高めですね」と言われたことがある方、少なくないのではないでしょうか。
高血圧の改善というと、「塩分(ナトリウム)を控える」というイメージが強いですが、実はもう一つ、ぜひ知っておいていただきたい重要なミネラルがあります。それが「カリウム」です。
今回は、このカリウムが高血圧の改善にどう役立つのか、そして、腎臓の機能が低下している方にとってはなぜ注意が必要なのか、具体的な食事のポイントと合わせて詳しく解説していきます。
高血圧の方の強い味方!カリウムの働き
カリウムは、私たちの体にとって必要不可欠なミネラルの一つです。
特に注目したいのが、ナトリウム(塩分)を体の外に排出しやすくする働きです。
私たちは食事から塩分を摂りすぎると、体は水分を溜め込んで血圧が上がりやすくなります。カリウムは、この余分なナトリウムと水分を尿として排出するのを助け、血圧を安定させる効果が期待できるのです。まさに、高血圧対策の強力なサポーターと言えますね。
カリウムを多く含む食品
血圧が気になる方は、以下の様なカリウムが豊富な食品を積極的に食事に取り入れてみましょう。
- 野菜類: ほうれん草、小松菜、枝豆、かぼちゃ、アボカド
- 果物類: バナナ、キウイフルーツ、メロン、スイカ
- いも類: さつまいも、じゃがいも、里芋
- その他: 納豆、きのこ類、海藻類
これらの食品をバランス良く取り入れることで、無理なくカリウムを摂取できます。いつもの食事に一品、野菜や果物をプラスすることから始めてみてはいかがでしょうか。
腎臓の機能が低下している方は要注意!「高カリウム血症」
一方で、腎臓の機能が低下している方や、特定の薬を服用している方は、カリウムの摂りすぎに注意が必要です。
これを「高カリウム血症」と言います。
腎臓は、体内のカリウムの量を調節する大切な役割を担っています。しかし、腎臓の働きが弱まると、余分なカリウムを十分に排出できなくなり、血液中のカリウム濃度が異常に高くなってしまうのです。
高カリウム血症は、初期段階では自覚症状がほとんどありませんが、進行すると手足のしびれ、だるさ、吐き気などの症状が現れます。
重篤な場合には、不整脈を引き起こし、命に関わることもあるため、医師からカリウム制限の指示があった場合は、必ず守るようにしてください。
カリウムを制限するための食事の工夫
腎臓病などでカリウム制限が必要な方は、食事の際に少し工夫が必要です。
- 「茹でこぼし」と「水さらし」を活用する:カリウムは水に溶けやすい性質があります。野菜やいも類は、細かく切ってからたっぷりの水にさらしたり、一度茹でこぼしたりすることで、カリウムの量を減らすことができます。
- カリウムの多い食品を把握し、食べる量を控える:先ほど紹介したカリウムが豊富な食品(特に生の果物や野菜ジュース)は、摂取量に注意が必要です。医師や管理栄養士と相談しながら、食べても良い量を確認しましょう。
- 加工食品の栄養成分表示をチェックする:ハムやソーセージなどの加工食品や、栄養補助食品にはカリウムが多く含まれている場合があります。購入する際は、栄養成分表示を確認する習慣をつけましょう。
まとめ:自分の体に合わせてカリウムと上手に付き合いましょう
カリウムは、高血圧の方にとっては心強い味方ですが、腎機能が低下している方にとっては注意が必要なミネラルです。
大切なのは、ご自身の体の状態を正しく理解し、それに合った食事を心がけることです。
- 血圧が気になる方は、減塩に加えて、カリウム豊富な野菜や果物を積極的に摂りましょう。
- 腎臓病などで医師からカリウム制限の指示を受けている方は、調理法を工夫し、カリウムの多い食品の摂取を控えるようにしてください。
食事について不安な点や分からないことがあれば、いつでも当院の医師やスタッフにご相談ください。
皆さんの健康を、食事の面からもサポートさせていただきます。